近鉄とシャープが大規模太陽光発電事業に参入


企業のメガソーラー事業開始2例

2012年03月16日

企業のメガソーラー事業への参入の事例を2件紹介する。最初は、毎日新聞サイトの中部版3月9日記事「近鉄:メガソーラー参入 三重の遊休地に2万キロワット施設」から。

近畿日本鉄道は8日、13年度にもメガソーラー(大規模太陽光発電所)事業に参入することを明らかにした。三重県内の遊休地で一般家庭の6000世帯分に相当する出力2万キロワット程度の施設を設置する。同社によると私鉄のメガソーラー参入は初めてという。人口減少で主力の鉄道事業の成長が見込めない中、新たな成長分野として位置づける。

三重県内の約20ヘクタールの遊休地に太陽光パネルを敷設する。総事業費は数十億円を見込む。政府が決める電気の買い取り価格などの条件が固まり次第、詳細を決める。
...(C)毎日新聞

近鉄がメガソーラー事業に参入する。その出力は2万キロワット、つまり20メガワットとなり、メガソーラーとしてかなり大きな規模だ。場所は三重県内の同社遊休地で広さは20ヘクタール。私鉄のメガソーラー事業への参入は初めて、とのことだ。同社は、本業の鉄道事業が人口減少で成長が見込めないこと、そしてこの7月からの全量買い取り制度により太陽光発電事業は安定収入が見込めることから、この事業を開始するとのことだ。本業の将来に希望の持てない場合、安定収入が見込める新事業を開始するのは企業としては当然だろう。またこの事業には広大な土地が必要だが、鉄道会社は膨大な土地を所有している場合が多く、同社の場合もそのようなので、太陽光発電事業には有利と言える。

次の例はシャープ。やはり毎日新聞サイトの東京版3月10日記事「シャープ:発電事業を展開 国内3カ所にメガソーラー」から一部を引用する。

シャープが栃木県と北海道の計3カ所に自社製太陽電池によるメガソーラー(大規模太陽光発電所)を設置し、発電事業を国内展開することが9日、分かった。同社は、計画段階で止まっている堺工場(堺市堺区)のメガソーラー建設も積極的に進める考え。再生可能エネルギーの全量買い取りを電力会社に義務付ける制度が7月から始まるのを受け、安定的な収益が見込めると判断した。

栃木県矢板市の産業団地にある県有地6・8ヘクタールを借り、出力2000キロワットの発電所を設置。北海道北見市では市有地2ヘクタールを借りて1500キロワット、湧別町では町有地を借り1500キロワットの発電所を建設する。3カ所とも建設時期は未定で、稼働は7月以降になるとみられる。シャープは、メガソーラーによる発電事業をイタリアで展開している。(C)毎日新聞

太陽電池・太陽光パネルの分野では先駆的企業であるシャープは、国内では太陽光発電事業を自ら行うことはして来なかった。しかしこのたび、栃木県と北海道の計3箇所にメガソーラーを設置し発電事業を開始することになった。出力は、栃木県には2メガワット、北海道には1.5メガワット2つだ。計5メガワットになる。もちろん太陽光パネルは自社製を使用する。土地はそれぞれ、地元自治体から借りるとのことだ。実はシャープは経営が急速に危機に瀕している。大赤字が発表されたばかりだ。その会社が、自社のノウハウを生かした、安定収入の見込める事業に乗り出すのは、これまた当然だろう。

ということで、今後はメガソーラーは事業として安定収入が見込めることから、思いがけない企業からも参入が相次ぐことが予想される。

 
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