電気自動車・燃料電池車


カテゴリー:電気自動車・燃料電池車

つくば市のEVカーシェアリング実験

2010年05月14日

このブログの1月20日記事「伊藤忠とつくば市の電気自動車関連実証実験」の続編だ。5月13日付けの読売新聞サイト茨城版記事「電気自動車普及へ検証 つくばで17日から開始」から一部を引用する。

伊藤忠商事とマツダやファミリーマートなど協力企業15社は12日、つくば市と共同で「クリーンエネルギーを活用した低炭素交通社会システムの実証プロジェクト」を17日から開始すると発表した。市内2か所に拠点を設け、太陽光発電で得た電力で電気自動車(EV)を走らせるとともに、カーシェアリング(自動車の共同使用)も推進し、EVの普及を目指す。

拠点となるのは、ファミリーマートつくば研究学園店(つくば市研究学園)とガソリンスタンド「エネクス学園東大通りCS店」(同市妻木)で、それぞれ太陽光発電、定置用蓄電池、急速充電器を設置する。

EVは、マツダ「デミオ」に米国製リチウムイオン電池を搭載するなど改造した3台を、市の公用車、コンビニ店の営業車、市民や出張者向けのカーシェアリングとして利用する。土日曜日は公用車をカーシェアリング用に提供する。

カーシェアリングは会員制で、非接触型ICカードを使って急速充電器を利用する際の認証や課金を行う。料金は15分ごとに日中200円、夜間100円で、充電は1回200円。充電器は約25分で約100キロ走行できる電力を供給できる。

実証期間は3年で、リチウムイオン電池の劣化の分析や同電池の2次利用の可能性、カーシェアリングのシステムの検証などを行う。
...(C)読売新聞

このプロジェクトは前回ブログ記事によれば3月開始とのことだったが、少し遅れて今月17日から開始、とのことだ。前回ブログの時点ではなかったが、このプロジェクト、グリーンクロスオーバープロジェクトのホームページが開設されていた。このプロジェクトの内容については前回ブログの時点から変更は無い。概要については、トピックスページの下のほうにある動画が大変わかりやすい。

現時点では充電ステーションは2箇所。太陽光発電設備と充電器は設置済みだ。動画では充電ステーションはもっとあったので、今後どんどん追加設置されるだろう。

残念なことにこのサイトを探したが、料金についての記述を見つけることができなかった。カーシェアリングシステムの料金については今回の引用記事に書いてあり、次のとおりだ。
(1)日中\200/15分、夜間\100/15分
(2)充電\200/回
なお急速充電は、約25分で約100キロ走行分の電力を充電できる。

ひとつ興味深いことがある。それは、今回の電気自動車(EV)の提供は、EV技術が遅れていると言われているマツダということだ。ベース車はデミオで、それに米国製リチウムイオン電池を搭載、とのことだ。リチウムイオン電池は性能・価格とも日本製がベストと思うが米国製ということは、マツダはEV技術を米国自動車メーカーから導入している、ということだろうか。

富山県庁の電気自動車用の急速充電設備

2010年02月17日

2月17日付の毎日新聞サイト富山版記事「県庁内に急速充電設備」から一部を引用する。

無料で開放 電気自動車普及狙う

(富山)県は16日、電気自動車の急速充電設備を県庁内に設置した。今春、無料で一般開放する。2011年度には県内で11基を設置する予定だ。

地球温暖化対策の一環として、電気自動車の普及を後押しすることが狙い。急速充電設備は30分間で8割の充電が可能で、約130キロ・メートル走行できる。家庭用など通常の充電では7~14時間かかっていた。

3月末までに、景観に配慮した透明パネル型の太陽光発電システムも併設予定で、完成後に一般開放する。

県によると、電気自動車は県が三菱自動車の「アイミーブ」3台を、富山市や北陸電力などが計約20台を導入している。県は来年度以降も公用車を電気自動車に切り替えていく方針。

...(C)毎日新聞

富山県が電気自動車用の急速充電設備を県庁内に設置した、という話題だ。この急速充電設備は30分で8割の充電が可能、とのこと。また3月末までに、「透明パネル型の太陽光発電システム」も併設する予定で、その完成後に一般公開する。透明パネルタイプの太陽光発電システムは景観に配慮するために採用する。透明ということは通常の太陽光パネルではないので、どのような太陽電池かが気になる。ごく一般的なシリコン結晶型太陽電池では無いだろう。

この急速充電設備を富山県は2011年度中に11基、設置予定、とのことだ。電気自動車の普及のためには、急速充電スタンドというインフラの整備が不可欠なので、さらにこの設置が推進されることを望む。

なおこの急速充電設備は、無料で一般公開される。このブログの1月10日記事「EV用急速充電システムには太陽光発電を利用」で、神奈川県茅ヶ崎市の市営駐車場に設置された急速充電設備が無料で利用できることを書いた。この「無料」の意味は、施設利用料が無料だけでなく充電した電気代まで無料、ということなら俄かには信じがたい。しかし現在は、このような急速充電器の課金は法的に未整備らしい。つまり電気を売ることができるのは、大雑把に言って電力会社に限られる。それ以外、つまり急速充電設備設置者が、「電気を売る」という行為は法的に現在は未整備なので無料で公開するしかないようだ。

ホンダが燃料電池車用の家庭向け水素ステーションを開発

2010年02月04日

究極の車は燃料電池車だ。燃料は水素で、それを直接電気に変換して走行する。その燃料電池車が普及するためには、燃料の水素を供給する水素ステーションが全国に展開していなければならない。かつ、家庭にも小型の水素ステーションがあれば燃料電池車の普及にはずみがつく。SankeiBizサイトの1月29日記事「ホンダ、太陽光利用の水素ステーション開発 家庭への普及にらみ小型化」から一部を引用する。

ホンダは28日、太陽光発電を用いた家庭用の次世代型水素ステーションを開発、米国で実証実験を開始したと発表した。ホンダの燃料電池車「FCXクラリティ」に水素を供給するもので、普及をにらみ、家庭向けに開発した。既にあるソーラー水素ステーションを小型化した。

新たな水素ステーションは、太陽光発電で得た電力などで水を電気分解し、水素を製造、燃料電池車に充填(じゅうてん)する仕組み。従来型のステーションは、水素を圧縮するためのコンプレッサーを使用していたが、次世代型では独自の高圧水電解システムを搭載しており、高圧水素タンクが不要になった。これによりサイズは従来型の3分の1と小型化を実現、「家庭用ガレージにも置くことができるサイズ」(ホンダ)という。カリフォルニア州で1年間の実証実験を行う計画で、今後の発売計画は未定。

8時間の水素充填で、日常的に必要となる走行距離約50キロを走行することができる。太陽光発電のみを使用した場合は、水素製造工程や走行時を含め二酸化炭素(CO2)の排出量はゼロになる。太陽光発電で得た電力を電力会社に売却することで、夜間電力を使用することも可能だ。

従来型のステーションでは、5分間の水素充填で430キロを走行することができるが、大型のため主に公共用として使われている。新型ステーションは、家庭用で、従来型の補助的役割と位置づけている。

燃料電池車普及に向けては、水素製造コストやインフラ整備が課題とされている。家庭用水素ステーションの登場で、インフラ整備の環境が一歩前進したといえ、燃料電池車の普及に弾みがつくかもしれない。(C)SankeiBiz

今日の記事のホンダが開発した水素ステーションはまさに家庭用を想定し、今までのものを小型化したものだ。水素は水の電気分解で生成するが、その電力に太陽光発電を使用。また既存タイプには存在したコンプレッサーや高圧水素タンクを無くし、新技術の高圧水電解システムを採用したことで、サイズがいままでのもののなんと1/3になった、とのことだ。まさに家庭のガレージに置けるサイズになった、と言えよう。

また太陽光発電を使用している、ということは余剰電力は売電できる、ということだ。日中は売電し、安い夜間電力で水素を生成、ということも可能な水素ステーションだ。さらに凄いのは、太陽光発電のみで水素を生成した場合には車の走行を含めて二酸化炭素の排出量がゼロになる、という点だ。

さすがに小型というだけあって能力はそれほど高くは無い。8時間の充填で約50Km走行分だ。ちなみに既存タイプは5分間の水素充填で約430Kmを走行可、とのこと。この能力を見ても、家庭で夜間に充填するという補助的使い方がメインの水素ステーションと言える。とはいえ、このような家庭用水素ステーションが普及すれば燃料電池車の普及が促進されることは間違いない。

伊藤忠とつくば市の電気自動車関連実証実験

2010年01月20日

毎日新聞サイトの1月19日記事”新エネルギー:太陽光、風力…投資集中だ! 「脱化石燃料」主導権争い、商社メラメラ”から一部を引用する。

大手商社が昨年から新エネルギー分野に積極的に投資している。国内外の太陽光、風力など新エネルギー源に加え、電気自動車(EV)用のリチウムイオン電池材料など対象は多岐にわたり、石油・石炭などの権益確保を優先してきた従来の投資から脱・化石燃料をにらんだ投資へとかじを切り始めている。

伊藤忠商事は3月、茨城県つくば市で二酸化炭素(CO2)排出量の大幅抑制を目指すモデル都市の実証実験を市などと共同で始める。コンビニエンスストアやガソリンスタンドに太陽光発電システムや蓄電池を設置。EVを使い、複数の人が自動車を共有するカーシェアリングサービスにも乗り出す。廃車したEVの再利用を見込み、車載用のリチウムイオン電池を使う。車載用電池は5年間の使用後も80%以上の蓄電能力があるとされるからだ。廃車後の電池の再利用が可能になれば、EVの低価格化に弾みがつくことも期待できる。
...(C)毎日新聞

商社が新エネルギー分野に積極的に投資している。伊藤忠商事はつくば市と共同で、「低炭素交通社会システム」の実証プロジェクトを開始する。開始時期はこの3月で、1年間行う。

概要はつくば市ホームページの「つくば環境スタイル」の取り組みに簡単に書かれている。もう少し詳しくは、伊藤忠商事のホームページのクリーンエネルギーを活用した低炭素交通社会システムの共同実証プロジェクトについて に書かれている。多岐にわたる内容なので、概念図がわかりやすい。

キーとなるのは電気自動車。このプロジェクトは次の3つから成る。

1.車載電池の定置用2次利用モデルの実証
 ・電池リモート状態監視を含め、車載電池を定置用途に利用するためのシステム開発
2.再生可能エネルギーの電気自動車並びに店舗への最適有効活用モデルの検証
 ・ICT技術を活用した効率的蓄電と制御技術により、太陽光によって発電した電力の電気自動車と店舗での有効活用システムの開発
3.低炭素交通社会実現に向けた新サービスの実証
 ・コンビニエンスストアをベースとした電気自動車によるカーシェアシステムの導入
 ・非接触式ICカードによる急速充電器の課金システムとカーシェアシステムの連動
(C)伊藤忠商事

最初の項目は、電気自動車の車載蓄電池(通常はリチウムイオン電池)の二次利用だ。最初の引用記事のとおり、車載蓄電池は5年間使用しても80%の蓄電能力があることから、それを利用する。利用先は電気自動車の充電スタンドだ。ガソリンスタンドやコンビには太陽光発電システムを設置し、発電した電力をその蓄電池に溜め、電気自動車の急速充電に利用するシステムだ。この用途が一般的になれば充電スタンドは安い価格で蓄電池を設置できる。

その他、この実証プロジェクトでは電気自動車のカーシェアリングの試みも行われる。ここでは、「非接触式ICカードによる急速充電器の課金システム」がテストされる。

あと5年もすれば当たり前となる技術ばかりの実証実験だ。それを商社が資金を出して行うところに興味を惹かれる。こんな表現をして申し訳ないが、緑の山をハゲ山にしてまでも利益をとことん追求する商社が資金を投入するのだから、これらのシステムは先行すれば大きな利益が上げられる、ということなのだ。

EV用急速充電システムには太陽光発電を利用

2010年01月10日

このブログの昨年8月25日記事「電気自動車向け太陽光急速充電システム」と10月21日記事「太陽光発電による電気自動車用急速充電システム」、そして1月3日記事「豊田自動織機が電気自動車用の充電ステーションを開発」で、太陽光発電を利用した電気自動車用充電システムについて書いた。今日の話題も同じ話題だ。1月7日付の朝日新聞サイト神奈川版記事「ソーラー電力でEVを急速充電」によると次のとおりだ。

世界的な太陽電池の製造装置メーカー「アルバック」(諏訪秀則社長)は6日、太陽電池パネルの電力で電気自動車(EV)を急速充電するシステムを開発したと発表した。国内で発売されているEVの充電は通常の充電器で8~14時間かかる。このシステムだと、約25分で80%の充電が可能という。EVの普及に欠かせない急速充電設備の拡充に役立つとしている。

茅ケ崎市萩園のアルバック本社であった説明会では、太陽電池パネルと急速充電器が披露され、三菱自動車の電気自動車(アイ・ミーブ)を実際に充電した。アルバックによると、太陽光発電と急速充電器を組み合わせたシステムは国内で初めてだという。国内だけでなく、海外でも受注活動を進める構えだ。

新システムの第1号は同市茅ケ崎2丁目の市営駐車場。3月までに、屋上に太陽電池パネル(当初発電量20キロワット)を設置する。使用電力は50キロワットで、曇天や夜間も含めて不足分は、東京電力からの一般電源で補う。

急速充電器は駐車場の屋外に設けて無料開放され、電気自動車の駐車料も無料だ。(C)朝日新聞

太陽光発電を利用した電気自動車(EV)充電システムは先のブログ記事のとおり最近はよく耳にする話題だ。今日の記事のアルバックのシステムは、通常の充電システムではなく急速充電システムであることが大きな特徴だ。通常の充電器の場合8~14時間かかる充電が、このシステムなら約25分で80%の充電が可能、という優れものだ。EVへの通常の充電は家庭で夜に可能だが、日中はこのような急速充電ステーションで緊急に充電しなければならないケースも多いと考えられるので、急速充電ステーションは全国にきめ細かく設置する必要がある。

このシステムは茅ヶ崎市の市営駐車場に設置される。太陽光発電パネルはその駐車場の屋上に設置され、太陽光発電の出力は20キロワットだ。しかし急速充電にはもっと電力が必要で、急速充電の出力は50キロワット。不足分は電力会社から補う。

この話題についてのアルバックのニュースページによると、太陽光発電パネルは薄膜系太陽電池、とのことだ。また概観のとおりだ。

アルバックのこのシステムの初年度受注目標額は10億円と、鼻息は荒い。

なお上記引用記事の最後にちょっと気になる文が書いてある。「急速充電器は駐車場の屋外に設けて無料開放され、電気自動車の駐車料も無料」とのこと、これは俄かには信じがたい。車のガソリンを無料で提供します、と言っているのに等しいからだ。さすがにこの無料は続かないだろう。

豊田自動織機が電気自動車用の充電ステーションを開発

2010年01月03日

このブログの昨年8月25日記事「電気自動車向け太陽光急速充電システム」と10月21日記事「太陽光発電による電気自動車用急速充電システム」で、太陽光発電を利用した電気自動車用充電システムについて書いた。今日の話題も同様。読売新聞サイト中部版12月25日記事「車のソーラー充電基地 来年4月から」によると次のとおりだ。

豊田自動織機は24日、太陽光で発電した電力をプラグインハイブリッド車(PHV)や電気自動車(EV)に使う「ソーラー充電ステーション」=イメージ図=を開発したと発表した。愛知県豊田市内11か所に21基が設置される予定で、来年4月に本格運用が始まる。駐車スペースの屋根の上にソーラーパネルを設置。フル充電となり余った電力は電力会社に販売する。荒天などで太陽光で発電できない場合は、通常の電源を使う。トヨタ自動車のPHV「プリウス」のフル充電には最長100分の時間がかかる。(C)読売新聞

豊田自動織機が太陽光発電を利用したプラグインハイブリッド車(PHV)や電気自動車(EV)用の充電ステーションを開発した話題だ。PHVのプリウスのフル充電に最長100分かかる、という能力の充電ステーションだがそれ以外の情報はこの記事からは得られない。

豊田自動織機サイトに情報があった。豊田自動織機、プラグインハイブリッド車・電気自動車用ソーラー充電ステーションを開発ページだ。このページによると、この充電ステーションは次の仕様だ。

・ソーラーパネル出力: 1.9kW
・蓄電池容量: 8.4kWh
・パワーコンディショナー(電力変換機)
 系統連系時 最大出力: AC202V/3.2kW
 自立運転時 最大出力: AC101V/1.5kVA
・充電スタンド: AC200V/16A/3.2kW

ソーラーパネルは想像より小さく、最大出力1.9キロワット。それに比べて蓄電池容量は大きく、8.4キロワット時。充電スタンドはAC200V/16A/3.2kW。電気自動車の充電は200Vであること、最大16Aで充電できることは初めて知った。

PHV,EVの充電以外にも、災害発生時には非常用電源としてAC100Vの供給が可能だ。

この充電ステーションは豊田自動織機が開発したのでトヨタ自動車向けのシステムのようだ。今後このような充電ステーションは様々な会社から開発・発売され急速に普及することでPHV,EVが普及するだろう。

 
QLOOK ANALYTICS