自然エネルギー


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集光型太陽熱発電

2012年02月20日

市場調査会社グローバル インフォメーションのプレスリリース記事「集光型太陽熱発電(CSP)は、太陽光発電(PV)と競合」から一部を引用する。

㈱グローバル インフォメーションは、Specialist in Business Informationが発行した報告書「Concentrating Solar Power (CSP) (世界の集光型太陽熱発電(CSP)市場)」の販売を開始しました。

集光型太陽熱発電(CSP)は、太陽光発電(PV)技術の発達によって、一次低迷していましたが、2011年末には、世界のユーティリティ規模のCSP発電容量は、2GWとなりました。2012年にはおよそ2,500 MWから3,500 MWの新たな発電容量が加わる予定となっています。

当報告書によれば、集光型太陽熱発電(CSP)市場は、2012年に再浮上し、この成長基調は5年間続く見通しです。

2011年末に、タワー式CSP設置コストは、95億米ドルに達し、CSP市場におけるシェアを拡大したと見られます。

現在CSP発電施設では、太陽熱エネルギーを集熱し、発電する4つの方式が使用されています。

設置基盤規模のうち、パラボリック・トラフ方式が93%のシェアとなっていますが、今後、タワー式、集中方式が普及するため、2015年までに、このシェアは70%に下落する見通しです。

他の2つのCSP技術には、線状フレネル反射器方式、そしてスターリング/ディッシュ方式がありますが、これらは、まだいくつかの小規模プロジェクトが進行しているにすぎません。

CSPは、集光型太陽熱発電、熱エネルギー貯蔵、太陽熱発電といった、さまざまな名称で知られています。

「熱エネルギー貯蔵(TES)は、スペインの発電施設において、操業開始後4ヶ月未満で24時間発電が実証され、2011年に大きな話題となりました。」と、SBIエネルギーアナリストで、当報告書の執筆者であるJean Dienerは述べています。

「パラボリック・トラフ方式では、7から8時間の蓄熱が標準的で、この場合、発電施設にはおよそ10-11%の追加費用が発生します。これにより収益性の鍵となる50%以上の稼働率を得ることができます。

発電タワーが高温で稼動している場合は、より低コストで、10-15時間の蓄熱が達成されています。」(C)グローバル インフォメーション

上記引用記事は、同社が販売を開始した調査報告書の内容紹介だ。同報告書は原文は英語で、購入価格は\395,851 (税抜)と高価だ。

この報告書のメインテーマは、集光型太陽熱発電(CSP)。このタイプの発電は太陽光発電の登場で一時低迷していたが、最近盛り返してきた。この発電方式は2012年に再浮上し、成長基調が5年間は続く、との見通しだ。

集光型太陽熱発電とは、太陽熱エネルギーを一箇所に集中し、その高熱で発電する発電方式だ。その集光型太陽熱発電にはいくつかのタイプがある。

現在は「パラボリック・トラフ方式」というタイプが主流で現在は93%ものシェアを占めている。

一般的な集光型太陽熱発電の大きな機能に、熱エネルギー貯蔵という機能がある。これは、太陽熱の一部を蓄熱し、夜間にその熱を利用して発電する、という機能だ。この機能のメリットは、太陽光発電が太陽の出ている日中しか発電しないことを考えれば、明らかだ。

スペインの集光型太陽熱発電発電施設では、操業開始後4ヶ月未満で24時間発電が実証された、この熱エネルギー貯蔵機能の有効性が立証されたことになる。

パラボリック・トラフ方式では7~8時間の蓄熱が標準とのこと。その蓄熱のためにおよそ10%の追加費用が発生するが、それにより、収益の分岐点となる稼働率50%を得ることができるそうだ。そして日照が豊富で高温で稼動しているときは、より低コストで10~15時間の蓄熱も達成できるとのことだ。

この集光型太陽熱発電は太陽光発電より大型の施設となる。太陽エネルギー利用の発電方式にもかかわらz24時間稼動可能とは、非常に将来性を感じさせる。ただ日本ではこの発電方式は人気がない。日本においても、テスト的なプロジェクトを稼動させることが必要だろう。

地熱発電の規制が緩和

2012年02月15日

このブログは太陽光発電の話題がメインだが、それ以外の自然エネルギーにも時折触れている。今日は久しぶりに地熱発電の話題だ。毎日新聞サイトの2月14日記事「地熱発電:国立公園内の開発基準を緩和…環境省方針」から一部を引用する。

環境省は14日、再生可能エネルギーの導入促進に向け、国立公園内での地熱発電の開発基準を緩和する方針を決めた。一切の開発を禁止していた同公園「特別地域」の一部で、地域外からの傾斜掘削による地下の地熱資源利用に限り容認する。これに伴い、同地域などでは全国6カ所でしか地熱開発を認めなかった1974年の通知を破棄する。

自然保護や地熱発電の関係者による同省の検討会が同日、緩和に合意した。同省は3月中に新たな基準を通知する。

国立公園は優れた自然景観や貴重な生物多様性の度合いで特別保護地区▽第1~第3種の特別地域▽普通地域--に分けて管理され、普通地域以外は開発が厳しく制限されている。

緩和されるのは、開発禁止区域のうち第2種、第3種特別地域の地下資源の利用だ。具体的には国立公園外や公園内の普通地域から斜めに井戸を掘削し、発電用に熱水などを活用できるようにする。地上の景観には影響しないためで、地域内で垂直に井戸を掘ったり、地上に発電設備を設置したりするのは認めない。

地熱発電は地下の熱水などを利用し、地上に設置した施設で発電する再生可能エネルギーで、風力発電や太陽光発電と異なり出力がほぼ一定で安定しているのが特徴だ。火山国の日本は資源が豊富で、資源量としては約3300万キロワットあるが、このうち7割以上は特別保護地区内や第1~3種特別地域内にある。
...
この日の検討会で地熱発電関係者から「普及拡大に向けた一歩前進。一層の基準緩和を望む」と歓迎の声が上がった。一方、自然保護関係者からは「国立公園は国民の宝で、なるべく手をつけずに保護し続けるべきだ」と開発が加速することへ懸念する声もあった。(C)毎日新聞

国立公園に隣接する地熱発電所は、国立公園外から斜めに井戸を掘るやりかたで熱水を得る方法が認めらる、というニュースだ。

あれ~~っ、変だ。何が変って、このブログの昨年2011年6月13日記事「国立公園内の地熱発電は斜め掘りで」に書いたとおり、昨年6月の時点でこの基準は緩和されているはずで、事実、そのときのブログに書いたように、澄川(すみかわ)地熱発電所(秋田県鹿角市)でその斜めに掘るやりかたでの地熱発電所建設が進んでいたのだ。かつその時点で、秋田県湯沢市の上の岱地熱発電所で同様の掘り方の許可を取得している、ということなのだ。それから8ヶ月経ったいま、同じような内容で規制が緩和された、というのは理解できない。

そもそも上記引用記事にも問題がある。地熱発電の規制緩和で一番問題になるのは、温泉だ。地熱発電所が熱水を取ることで、近隣の温泉の湧出量が減ること、また温泉の成分の変化が予想されるためだ。その温泉について、上記毎日新聞記事が触れていないのはおかしい。地熱発電を推進しようとすると一番問題になることだからだ。

それから、政府のやり方もおかしい。環境省のサイトで地熱発電について調べてみた。温泉資源の保護に関するガイドライン(地熱発電関係)ページは、題名の如く、地熱発電による温泉の影響についての考え方について政府の立場でまとめた文書だ。これを見ると、地熱発電の仕組みや地熱資源についてよくわかる内容となっている。これ自体は問題無いのだが、問題があるのは、このガイドラインについてのパブリックコメントを現在も募集中、ということだ。「温泉資源の保護に関するガイドライン(地熱発電関係)(案)」に対する意見の募集について(お知らせ)によると、この前記ガイドラインについての意見を、2月22日まで募集する、とのことだ。ということは、今はまだ意見を募集期間中なのに、地熱発電を優先しその推進のための規制緩和を決めてしまった、ということになり、これは非常に問題だ。

今日引用の毎日新聞は、このようなことをしっかり書くべきだ。それがマスコミの責任だろう。

なおこのブログとしては、「地熱発電は推進すべきだが温泉を初めとする環境との調和を図りながら住民の充分なる了解の元に推進すべき」という立場である。

再生可能エネルギーのランキング

2012年01月01日

朝日新聞の12月30日記事「再生可能エネだけで自給自足、全国に52市町村 千葉大」から一部を引用する。

地域の暮らしに必要なエネルギーを、太陽光や風力、地熱、ダムを造らない小水力発電などの再生可能エネルギーで100%まかなえる自治体は全国に52市町村あることが、千葉大とNPOによる昨年3月時点の統計データの分析でわかった。全国での再生可能エネルギーの供給量は一昨年に比べて4.2%増だった。

千葉大大学院の倉阪秀史教授らが28日、公表した。...

再生可能エネルギー自給率が最も高かったのは、国内最大の地熱発電所がある大分県九重町の1284.8%だった。第2位は地熱発電所がある福島県柳津町の923.6%、第3位は小水力発電所がある熊本県水上村の834.9%だった。都道府県別で自給率が最も高かったのは大分県で25.8%、2位は秋田県の23.3%、3位は富山県の18.2%。最低は東京都の0.3%だった。日本全体では3.6%だった。

再生可能エネルギーの供給量は30万テラジュール(バイオマス熱利用を除く)。エネルギーの種類では、太陽光発電は、家庭などで発電して余った分の買い取りを電力会社に義務づける制度が09年11月から始まり、供給量が36%増えた。風力も約16%増えた。一方、全体の4割を占める小水力発電は前年並みだった。

...倉阪教授は「この伸び率では供給量が倍増するまで16年ほどかかる。来年から再生可能エネルギーの買い取り制度が始まるが、十分な買い取り価格などを望みたい」と話している。(C)朝日新聞

再生可能エネルギーのみで必要エネルギーの100%をまかなえる自治体は全国に52市町村ある、という調査結果が公表された。

この調査は、千葉大学大学院の行ったもの。調査対象時期は少し古いようで、2010年3月時点の自給率を調査している。

市町村別では、トップは大分県九重町の1285%という、驚異的な数字だ。必要エネルギー約13倍もの再生可能エネルギーを生み出していることになる。第2位は福島県柳津町の924%で、これも10倍の生成だ。この1、2位とも、その場所に地熱発電所があることがその数字の大きな理由だ。このブログでも地熱発電について話題にしたことがあるが、日本は火山国であることもあり地熱資源は豊富だ。この数字を見ても、地熱発電はもっと普及すべきだろう。

県別では、第1位は大分県の26%、第2位は秋田県で23%、第3位富山県18%という数字だ。県別では残念ながら100%はほど遠く、トップの大分県でも必要エネルギーの1/4のレベルだ。そして最下位は想像どおり東京都で、0.3%という大変低い数字となる。東京は必要エネルギーが膨大なので、最下位はある程度やむを得ないとは思うが、低すぎるだろう。

全体としては、前年度と比べると再生可能エネルギーは約4%の伸び、とのことだ。太陽光発電の余剰電力買取制度が2009年11月から開始されたため、太陽光発電自体は前年度の36%もの伸びだ。それでも全体でたったの4%の伸びとは、少なすぎる。太陽光発電はもちろんとして、他の再生可能エネルギーも大きく普及しないと、全体としての再生可能エネルギー生産量は増えないだろう。

今年からは再生可能エネルギーの全量買取制度が始まる。(設備投資意欲が沸くような)十分な買取価格の設定が望ましい、との同大学院教授の話だが、まさにそのとおりだ。

北九州市の潮力発電の実験

2011年06月23日

読売新聞サイトの6月21日記事「関門海峡の潮流生かせ!北九州市が発電実験へ」から一部を引用する。

関門海峡の潮の流れを利用した潮流発電の可能性を探ろうと、北九州市は今年度、発電機を設置して発電量などを調べる実証実験を始める。
...
市によると、関門海峡は、日本海と瀬戸内海の潮位の高低差から1日6時間おきに潮の向きが変わる。最も幅が狭い「早鞆(はやとも)瀬戸」(幅約650メートル)の最大流速は秒速4・8メートルで、水圧エネルギー量は風速40メートル超の強風に匹敵するという。

発電機は、水車(直径、高さ各1メートル)を横向きに置いたような形。3枚の羽根が回って発電する仕組みで、どの方向から潮があたっても回転する。市は一般会計当初予算案に発電機製作費1000万円を計上。九州工業大(戸畑区)の平木講儒(こうじゅ)准教授(45)(宇宙工学)や地元企業などと開発を進めている。(C)読売新聞

このブログは太陽光発電の話題がメインだが、その他の自然エネルギーによる発電も時々話題にしている。「その他」で最も多いのが風力発電。あとは地熱発電がちょっと。さらに話題の少ないのが潮力発電だ。潮力発電については、2010年5月9日の記事「新しい潮力発電の装置」に書いた。その記事中で、潮力発電のタイプとして、水力発電のように海中にダムを設ける方式と風力発電のようにタービンを回す方式の2つのタイプがあることを書いた。今日の話題はその後者の、タービン、というかプロペラを回すタイプだ。

日本で潮の速いことで有名な関門海峡で潮力発電の可能性の実証実験が行われる。その主体は北九州市で、九州工業大や企業と開発を進めている。今回の実験に使用される発電機は、のとおり。3枚の羽根が水平に取り付けられたユニットが4基ある。図を良く見ると、水平の羽根(プロペラ)がわかると思う。う~~ん、私の感触では少し能率が悪そうに見えるのだが。。。

設置場所の関門海峡の最も潮の速い所は、最大流速4.8メートル、水圧エネルギーは風速40メートル超の強風に匹敵、というから凄いパワーだ。かなり頑丈な機械でないと壊れてしまうだろう。

世界的に見ると、潮力発電は極めて出力の大きな発電所ばかりだ。日本にも潮の速い場所はかなりあると思われるので、潮力発電の今後に期待したい。

国立公園内の地熱発電は斜め掘りで

2011年06月13日

毎日新聞サイトの6月11日記事”地熱発電:国立公園の外から「斜め掘り」 十和田八幡平”から一部を引用する。

三菱マテリアルと東北電力が地中を斜めに掘る技術を利用して、国立公園の直下にある地熱エネルギーを使う発電を計画していることが11日、分かった。日本は地熱資源の約8割が国立公園など自然公園に存在するとされるが、開発が厳しく制限されていた。しかし、政府は10年6月、景観に配慮した開発を認めるよう規制を緩和した。実現すれば斜め掘りを利用した日本初の地熱発電となり、他地域の地熱活用にもはずみがつきそうだ。

三菱マテリアルは7月、十和田八幡平国立公園から0.5キロ離れた澄川(すみかわ)地熱発電所(秋田県鹿角市)から掘削を開始。地下2.4キロの地点まで井戸を斜めに掘り進め、年内に約0.5万キロワット分の蒸気が生産できる。蒸気を利用した発電は東北電力が行う。同発電所は現在約3.5万キロワット分の発電能力を持つ。ほぼ真下の地熱資源を利用しているが、国立公園直下の方が、より高温で発電に適した蒸気が得られるという。

自然公園の地熱資源は政府が1972年、景観保護などを理由に「(すでに)発電所がある6地点以外は、新規開発を推進しない」と通達を出し、活用を制限してきた。しかし、10年6月、再生可能エネルギーを有効活用するため、規制を見直す方針を閣議決定。斜め掘りは地表の自然景観に配慮しているとして、環境省も許可に動き始めた。東北電力が秋田県湯沢市の上(うえ)の岱(たい)地熱発電所で同様の許可を取得している。

経済産業省などによると、日本はインドネシア、米国に次ぐ世界3位の「地熱資源国」。原発約20基分にあたる推定2000万キロワット超の地熱資源がある。しかし、原子力や火力に比べてコストがかかるとして、54万キロワット分しか活用されていない。自然公園にある資源を有効活用できれば、規模拡大によるコスト低減も期待されている。ただ、地熱発電は、温泉事業への悪影響を懸念する声があり、地元の理解を得ながら開発を進める必要がある。(C)毎日新聞

この引用記事の最後の部分のとおり、日本はインドネシア・米国に次ぐ世界3位の「地熱資源国」だ。その地熱資源は、なんと原発20基分の2000万キロワット超、だそうだ。しかしいままで日本では、1972年以来、地熱発電の新規設置が制限されてきた。それは、地熱発電に適した場所が国立公園などの自然公園内に存在するからだ。しかし2010年6月にこの制限の見直しがやっと行われた。

今日の話題は、国立公園中で地熱発電を可能にする、「斜め掘り」の技術だ。これは、解説図を見たほうがわかりやすい。国立公園の外から国立公園下の地熱発生源まで斜めに掘削する、という方法だ。

この技術を使用する最初の地熱発電所が、秋田県鹿角市の澄川地熱発電所だ。この発電所は、斜めでない、旧来の直下ボーリングによる方法で、3.5万キロワットの出力がある。これは35メガワットだ。地熱発電は太陽光発電に比べるとかなり大規模だ。太陽光発電のメガソーラーは数メガワットが普通という世界だ。そして今回の斜め掘りにより、より地熱発電に適した蒸気が得られるとことで、その分の発電量は0.5万キロワット、つまり5メガワットとのことだ。

この地熱発電については、当ブログでは4月8日記事「ニュージーランドの地熱発電所に東芝が受注」に書いた。その最後に、ニュージーランドでは原子力発電を放棄し電力需要の7%もの量を地熱発電で賄っている、との記述がある。日本も、世界3位の地熱資源国なのだから、本気で取り組めば原発依存度をどんどん下げてゆくことが可能なはずだ。

しかし地熱発電にも欠点はある。それは、近隣の温泉の湧出量に影響が及ぶ場合があるからだ。その影響の事前評価も困難がある。このあたりを克服して、今後の地熱発電の進展に期待したい。

原発と再生可能エネルギー

2011年04月16日

ついにドイツは原子力発電を放棄した。4月16日共同通信記事「ドイツ、脱原発へ政策転換 6月に法改正、と首相」から。

ドイツのメルケル首相は15日、野党も含む国内16州(特別市含む)の州首相とエネルギー政策の見直しについて会談。福島第1原発の事故を受けて早期に脱原発へ政策転換を図る方針を説明した。

会談後の記者会見でメルケル首相は新政策について、6月上旬に閣議決定し中旬までに連邦議会(下院)と連邦参議院(上院)で関連法の改正を目指すことを表明。同時に、風力など再生可能エネルギーへの転換を促進することを強調した。

ドイツ政府は3月中旬、国内原発計17基のうち旧式の7基など計8基の一時停止を発表。(C)共同通信

ドイツは首相がメルケル氏になってから原子力発電が復活していた。二酸化炭素排出削減のため、「やむをえず」原発に頼る、ということ。しかし今回の福島原発事故を契機に、ドイツ国内の原発を廃止すべく政策転換を表明した。もちろん、原発分は再生可能エネルギーへ転換する。

政治家がやる気になればできるのだ。翻って日本、無能な首相、そして膨大な原子力利権をむさぼる連中の存在のせいで、政治主導での原発廃止はありえない状況だ。原子力利権の連中がマスコミにまで浸透し民衆への洗脳が行き届いているため、原発廃止を唱えようものなら、「それでは停電」という脅し文句が来る。しかし現実は、原発無しで済む見通しはついたのだ。

msn産経ニュースサイトの4月16日の共同通信記事「風力・太陽光エネが原発を逆転 福島事故で差は拡大へ」から。

2010年の世界の発電容量は、風力や太陽光などの再生可能エネルギーが原発を初めて逆転したとする世界の原子力産業に関する報告書を米シンクタンク「ワールドウオッチ研究所」が15日までにまとめた。

原発は、安全規制が厳しくなったことや建設費用の増加で1980年代後半から伸び悩み、2010年の発電容量は3億7500万キロワット。一方、再生可能エネルギーは地球温暖化対策で注目されて急激に増加し、風力と太陽、バイオマス、小規模水力の合計は3億8100万キロワットになり、初めて原発を上回った。

報告書は、福島第1原発事故の影響で廃炉になる原発が多くなり、新設も大幅には増えず、再生可能エネルギーとの差はさらに開くとみている。(C)共同通信

2010年、世界における再生可能エネルギーによる発電容量は、ついに原子力を超えた、というニュースだ。この「再生可能エネルギー」の定義は、「風力、太陽、バイオマス、小規模水力」だ。大規模水力は再生可能エネルギーには入っていない。

このニュースにはグラフがあるが、これは一見紛らわしい。これは前年比による、各発電の伸びを表すグラフであり、総量ではない。原子力が低迷しているのに比べて、太陽光はこの2年で急伸している。風力も伸びはすばらしいが、2010年ではマイナス、つまり前年比で減となっている。これは、風力発電の騒音問題のためと思われる。

福島原発事故前の2010年で、再生可能エネルギーによる発電量は原子力を超えた、ということは、事故後の今、世界の政治家が積極的に再生可能エネルギー推進に取り組めば、原発が無くなる日も遠からず来るだろう、と予感させる。そして、最後まで原発を残している国は、意外に日本かもしれない。日本においては、きちんとした理念を持った強いリーダーシップを持った政治家が環境政党を結成することを強く願う。

 
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