2012年1月 | 太陽光発電 何でも情報


2012年1月

再生可能エネルギーのランキング

2012年01月01日

朝日新聞の12月30日記事「再生可能エネだけで自給自足、全国に52市町村 千葉大」から一部を引用する。

地域の暮らしに必要なエネルギーを、太陽光や風力、地熱、ダムを造らない小水力発電などの再生可能エネルギーで100%まかなえる自治体は全国に52市町村あることが、千葉大とNPOによる昨年3月時点の統計データの分析でわかった。全国での再生可能エネルギーの供給量は一昨年に比べて4.2%増だった。

千葉大大学院の倉阪秀史教授らが28日、公表した。...

再生可能エネルギー自給率が最も高かったのは、国内最大の地熱発電所がある大分県九重町の1284.8%だった。第2位は地熱発電所がある福島県柳津町の923.6%、第3位は小水力発電所がある熊本県水上村の834.9%だった。都道府県別で自給率が最も高かったのは大分県で25.8%、2位は秋田県の23.3%、3位は富山県の18.2%。最低は東京都の0.3%だった。日本全体では3.6%だった。

再生可能エネルギーの供給量は30万テラジュール(バイオマス熱利用を除く)。エネルギーの種類では、太陽光発電は、家庭などで発電して余った分の買い取りを電力会社に義務づける制度が09年11月から始まり、供給量が36%増えた。風力も約16%増えた。一方、全体の4割を占める小水力発電は前年並みだった。

...倉阪教授は「この伸び率では供給量が倍増するまで16年ほどかかる。来年から再生可能エネルギーの買い取り制度が始まるが、十分な買い取り価格などを望みたい」と話している。(C)朝日新聞

再生可能エネルギーのみで必要エネルギーの100%をまかなえる自治体は全国に52市町村ある、という調査結果が公表された。

この調査は、千葉大学大学院の行ったもの。調査対象時期は少し古いようで、2010年3月時点の自給率を調査している。

市町村別では、トップは大分県九重町の1285%という、驚異的な数字だ。必要エネルギー約13倍もの再生可能エネルギーを生み出していることになる。第2位は福島県柳津町の924%で、これも10倍の生成だ。この1、2位とも、その場所に地熱発電所があることがその数字の大きな理由だ。このブログでも地熱発電について話題にしたことがあるが、日本は火山国であることもあり地熱資源は豊富だ。この数字を見ても、地熱発電はもっと普及すべきだろう。

県別では、第1位は大分県の26%、第2位は秋田県で23%、第3位富山県18%という数字だ。県別では残念ながら100%はほど遠く、トップの大分県でも必要エネルギーの1/4のレベルだ。そして最下位は想像どおり東京都で、0.3%という大変低い数字となる。東京は必要エネルギーが膨大なので、最下位はある程度やむを得ないとは思うが、低すぎるだろう。

全体としては、前年度と比べると再生可能エネルギーは約4%の伸び、とのことだ。太陽光発電の余剰電力買取制度が2009年11月から開始されたため、太陽光発電自体は前年度の36%もの伸びだ。それでも全体でたったの4%の伸びとは、少なすぎる。太陽光発電はもちろんとして、他の再生可能エネルギーも大きく普及しないと、全体としての再生可能エネルギー生産量は増えないだろう。

今年からは再生可能エネルギーの全量買取制度が始まる。(設備投資意欲が沸くような)十分な買取価格の設定が望ましい、との同大学院教授の話だが、まさにそのとおりだ。

京都府と京都市のメガソーラー

2012年01月04日

京都新聞サイトの1月3日記事「メガソーラー独自立地へ 京都府と京都市」によると、京都府と京都市はそれぞれ、メガソーラーを独自に建設する計画だ。先ずは京都府は次のとおり。

(京都)府は今月中に学識者や太陽光パネルメーカー、電力会社などを交えた「けいはんなメガソーラー検討協議会」(仮称)を設立する。学研都市の中心エリア「精華・西木津地区」(精華町、木津川市)を念頭に3ヘクタール以上が条件となる用地を協議会で選定し、出力1メガワット以上のパネルを設置する。

学研都市は再生可能エネルギーを地域内で有効活用する「スマートコミュニティー」(次世代環境都市)の研究開発拠点として昨年12月に国の国際戦略総合特区に指定された。特区では地域で発電した電力と従来の電力を組み合わせることが可能になる特例措置を求めており、府は新設するメガソーラーでつくった電力を学研都市内の電力供給体制に組み込み、未来型のエネルギーシステムを確立していく方針だ。(C)京都新聞

京都府の計画するメガソーラーの出力は「1メガワット以上」とのことなのでそれほど大きなものではない。ただ、このメガソーラーを設置場所の学研都市の電力供給体制に組み込む、という点が大きな特徴だ。この、電力供給体制にメガソーラーを組み込むのは、この地区がスマートコミュニティーの研究開発拠点として国から特区指定を受けたから可能となった。

この「スマートコミュニティー」とは、再生可能エネルギーの地域内有効活用と引用記事にはあるが、要はスマートグリッド技術を使用して有効活用をはかる、ということだろう。

一方、京都市は次のとおり。

京都市も水垂埋め立て処分場跡地の北側部分(約9ヘクタール)にメガソーラーを立地する計画。出力2メガワットの装置を2基設置する計画で約1千世帯分の年間電力消費量に相当する発電量を見込む。

これまでに約10社から引き合いがあり、今月中には事業者の公募に踏み切る。近く専門家による選定委員会も設置し、2月には事業計画を審査した上で事業者を決定、12月の運転開始を目指す。初期投資には15億円程度が必要とみられ、市は事業者の採算が合うまで用地を無償提供することも検討している。(C)京都新聞

京都市の方は研究ではなく、純粋にメガソーラーを建設する。出力は2メガワットを2基というから、計4メガワットとなる。関西地区としては結構大きなメガソーラーだろう。来月2月には事業者を決定し、今年12月に運転開始、という素早い計画だ。なお初期投資は15億円とのこと。出力は4メガワット、つまり4000キロワットだから、1キロワットあたりの設置費用は37万5千円となる。さすがにメガソーラーだけあってスケールメリットが効くのか、だいぶ安いと思う。太陽光発電装置の価格下落で、かなり安くメガソーラーの建設が可能な時代になった、ということだ。

鳥取県初のメガソーラー

2012年01月06日

毎日新聞サイト鳥取版の12月25日記事「メガソーラー発電所:日南に県内初 来春に着工へ 27日調印式 /鳥取」から一部を引用する。

日南町の町有地にメガソーラー(大規模太陽光発電)の発電所を建設する協定書の調印式が27日、鳥取市の知事公邸である。来年4月に着工、同7月には操業を開始する計画。再生エネルギー法によるメガソーラー発電所が具体化するのは県内で初めて。

協定を結ぶのは、メガソーラー事業を展開するソーラーウェイ社(東京都千代田区)と同町。調印式には足利恵吾社長と増原聡町長が出席、平井伸治知事が立会人となる。計画では、同町生山の残土処分場(2・6ヘクタール)に太陽光パネル計5460枚を設置する。発電量は年間1~2メガワット。同町神戸上の旧石見東小跡地(1ヘクタール)にも関連施設を整備する。現在、中国電力と送電線接続工事の協議が進んでいるという。
...(C)毎日新聞

鳥取県日南町は、島根県・広島県・岡山県と接している、人口約5,500人の町だ。その町に、メガソーラーが建設される。これは鳥取県初のメガソーラーとのことだ。

引用記事によれば、"発電量は年間1~2メガワット"とあるがこれはもちろん誤りで、"年間発電量の単位は"メガワット時"だ。でも変だ。年間発電量が1~2メガワット時なら、出力は1~2キロワットと、これは家庭用としても非常に小さ過ぎ、ありえない。

ということで、引用記事の"発電量は年間1~2メガワット"は、"出力は1~2メガワット"の誤りだ。

出力は引用記事には書かれていないので計算する。太陽光パネル5,460枚とあるので、これが一般的なシリコン結晶型と考えると1枚あたりの出力は0.2キロワットなので、全体の出力は 5,460枚× 0.2キロワット = 1092キロワットとなる。約1.1メガワットの出力なので、一応メガソーラーといえる規模だ。ただ今となってはそれほど大きくはないが。

この出力を元に年間発電量を概算すると、約1100万キロワット時、となる。ただ同町は雪が多いとすると、年間発電量はもう少し少なくなるだろう。

メガソーラーの話題そのものより、記事の誤りが気になった。

メガソーラー対象の保険

2012年01月09日

朝日新聞サイトの1月5日記事「メガソーラー保険、損保各社が提案 日照不足を補償」から一部を引用する。

メガソーラーが日照不足で十分に発電できないときに備えた「保険」を、損害保険会社が売り込みはじめた。原子力に比べると安全で、温室効果ガスを排出しない再生可能エネルギーへの期待は高まるが、天候などに左右されやすい弱点もあるため、新たなビジネスとして着目した。

損保ジャパンは、メガソーラーの建設を計画している企業や自治体、太陽光パネルのメーカーに対して昨年秋ごろから新たな商品を提案し始めた。毎年補償料をもらう代わりに、年間の日照時間の基準値を決めておく。台風や長雨で年間の日照時間が基準を下回ったら、保険会社が補償する。

太陽光発電は、発電量が日照時間に左右される。このサービスで発電量によって得られる収入のばらつきをある程度は解消できる。このため、建設する自治体や企業が投資家から資金を集めやすくなる。

メガソーラーは、発電した電気をすべて固定価格で買い取る「再生可能エネルギー特別措置法」が昨年8月に成立したのを機に、自治体や企業が相次いで構想を打ち出している。大手では三井住友海上火災保険も同様のサービスの提案をしており、東京海上日動火災保険も検討しているという。(C)朝日新聞

保険会社は様々な商売のネタを考えるものだと感心する。保険会社各社は、メガソーラーが設定した発電量より発電量が少なかったときの保険を発売し始めた。

太陽光発電の発電量は日照時間に左右される。また太陽光パネルの上に雪が積もったら、晴天であっても発電できない。メガソーラーといえどもその制約から逃れることはできないが、この保険があれば、日照が極端に少なくても損害額は少なくて済む。

今後メガソーラーの分野への様々な企業の参入が予想される。それは、昨年8月に成立した、「再生可能エネルギー特別措置法」の成果だ。その法律によれば、再生可能エネルギーで発電した全量を電力会社は固定価格で買い取らなければならない。もちろんこの法律は、太陽光発電を初めとする再生可能エネルギーの促進を目指したものだ。この法律の成立で、太陽光発電などが今までよりもビジネスの対象になった。しかし出力が不安定なためそのリスクの軽減として、この保険は役立つだろう。

この保険金の支払を決める発電量の基準値の決定は難しいだろう。その場所の日照時間や太陽強度、太陽光パネルの種類など、その値の決定のためのファクターは多いはずだ。数値の算出はコンピュータープログラムだが、ロジックを決めるのは人間だ。もちろん保険会社にはそのようなロジックを決めるプロが何人もいるはずだ。そういえば私の後輩の数学科出身者も、保険会社に勤務している。

太陽光発電と風力発電

2012年01月11日

中国新聞サイトの1月7日記事「太陽光、発電量で風力上回る」から一部を引用する。

中国地方にある太陽光発電の出力の合計が風力発電を上回った。法制度の後押しもあり、住宅や事業所で導入が急増。各地で大規模太陽光発電所(メガソーラー)の計画も浮上している。風力は稼働率などが課題とされて新設が伸びず、自然エネルギーの主役が入れ替わった形だ。

中国電力の電力購入契約によると、住宅や企業、公共施設などにある太陽光発電設備の出力は2011年10月末で計34万3千キロワットと、3月末より19・9%増えた。風力は30万キロワットのままで、現時点で増える予定はないという。

太陽光の普及は、09年11月に始まった余剰電力の買い取り制度が追い風になっている。出力の増加は月当たり8千キロワット余り。12月に稼働した中電の福山太陽光発電所(福山市)が毎月三つ近くできるペースとなっている。

12年7月には、太陽光などの電力の全量買い取りを電力会社に義務付ける再生エネルギー特別措置法が施行。メガソーラーをつくる動きがさらに広がる。
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一方、風力は11年3月まで太陽光を上回っていたが、稼働率の低迷、維持費用の増加などの課題も表面化。事業者が新設に慎重姿勢を強めている。(C)中国新聞

中国地方の太陽光発電の出力合計が風力発電の出力合計を上回った、というニュースだ。上回ったのは昨年2011年10月末現在。グラフを見るとわかりやすい。

太陽光発電は伸びが著しく、昨年(2011年)3月末と比べると10月末は約20%の増加となったが、風力発電は変化無し、とのことだ。3月末から10月末まで、太陽光発電の出力の増加は毎月当たり8千キロワットと、これはかなり立派な数値だ。記事にもあるが、一般的なメガソーラーが月に3つづつ増えてゆく、というようにたとえることができる。

風力発電が伸びない理由は、記事では、稼働率の低迷・維持費用の増加を主な理由にしている。「稼働率の低迷」ということは、中国地方は強風があまり吹かない土地なのだろうか。また「維持費用の増加」については、他地方の風力発電だが落雷で火災が発生しその部品の交換に多額の費用がかかる話を聞いたこともある。

しかし伸びない理由はそれだけではなく、風車の風切音の騒音問題に対する地元住民の反対運動もあると思われる。ただそれはそれほど大きな理由ではなく、次のように考える。

今年半ばからの再生エネルギーの全量買取制度発足へ向けて様々な自然エネルギーを利用する発電ビジネスへの一般企業の参入が相次いでいるが、風力発電が低迷しているということは、風力発電が企業にとって魅力が無い、ということだろう。その大きな理由は、太陽光発電は価格が急速にかつ大幅に下落しているのに対し、風力発電は全くそうではないことも大きな理由と思う。

ただ私としては、再生エネルギーが太陽光発電に偏ってしまうことは将来何らかのリスクを発生させると思う。例えば、強力な太陽フレアが発生して大規模なCMEが地球を襲ったら、太陽光パネルは多大な損害を被るのではないだろうか。このブログは太陽光発電がメインテーマではあるが、やはり太陽光に偏るのではなく多種多様な再生エネルギーが望ましい。

太陽光発電のアイデア商品

2012年01月13日

京都新聞サイトの1月3日記事「持ち運びや印刷 太陽光発電が多種多彩に」には、通常とは少々異なる、アイデアに溢れた太陽光発電関連製品が紹介されている。

持ち運びできる太陽光発電装置を販売するのはクリーンベンチャー21(京都市南区)。昨年3月の東日本大震災を受け、停電や燃料不足時でも野外で繰り返し活用できる発電システムとして製品化した。

最大出力13ワットの太陽電池パネルのモジュール(複合部品)と蓄電池のセットで、フル充電時でノートパソコンを12時間、携帯電話なら30時間使用できるという。「被災時やアウトドアのレジャーなどにも活用できる」とアピールしている。(C)京都新聞

持ち運びできる太陽光パネルと蓄電池がセットになった製品だ。このような外観。このタイプの商品は、昨年の震災後に脚光を浴び、大きくマーケットが広がった。しかし太陽光パネル・蓄電池の能力が低く、ノートパソコンの使用や携帯電話の充電程度にしか使えない。上記製品もそうだ。大出力にすると今度は価格が非常に高くなるのが難点で、それが解決されればさらに伸びる商品だろう。

テントメーカーの太陽工業(大阪市)は、多結晶シリコン太陽電池のガラス表面にセラミックインクで印刷する技術を開発し、看板の機能を持たせた。印刷部分は細かいドット柄にしており、非着色部分で発電する。白、青、黄など7色あり、印刷後に焼き付け処理するため耐久性もあるという。

パネル1枚(約1・5メートル×約1メートル)の最大出力は168ワット。印刷しない場合よりは16%落ちるが、店舗や施設の看板、装飾など幅広い用途に活用できるという。同社は「発電と同時に対外的に環境への取り組みもアピールできて一石二鳥」(広報担当)としている。(C)京都新聞

カラフルな太陽電池といえば色素増感太陽電池があるが、現段階では効率が大分低く、あまり実用できてはない。引用記事では、色素増感太陽電池ではなく、多結晶シリコン太陽電池パネルのガラス表面に印刷・焼付けするというユニークなアイデアだ。インクはセラミックインクで印刷後に焼付けするため耐久性もある、とのこと。多結晶シリコン太陽電池パネルは発電効率は単結晶型より若干落ちるが価格の優位性で中国製を中心に人気の太陽光パネルだ。もちろん印刷されていない部分で太陽光発電されるので、印刷すると効率は落ちる。しかし宣伝効果はかなりあるだろう。これを開発したのがテントメーカーということが実に面白い。

光学フィルターメーカーのフジプレアム(兵庫県姫路市)は、太陽の動きに合わせてパネルの向きが変わる太陽光発電システムを開発した。太陽の軌道を計算して入力し、自動で稼働させる仕組みで、積算発電量は同社の固定型に比べ約1・5倍になるという。

昨年11月から島根県大田市のイチゴ農家に設置し、市と共同で実証実験をしている。東日本大震災の被災地にもシステムを寄贈する予定にしている。(C)京都新聞

この話題は、太陽追尾型の太陽光発電システムだ。予め太陽の位置を入力しておき、自動で太陽を追尾する仕組みだ。太陽の位置情報は、恐らく月ごとか季節ごとのデータが入力されているのだろう。この結果、通常の固定の太陽光発電システムに比べて、発電量は1.5倍になる、とのことだ。しかし日照の少ない冬は1.5倍にはならないと思われるがどうだろうか。また、追尾の装置は結構高価になると思われる。狭小地での利用が主用途のシステムと考えられる。

大手メーカーも昨年夏以降、京セラや三菱電機がパネル面を黒に統一して屋根や街並みの景観になじむ改良製品を発売するなど、きめ細かなニーズ対応を進めている。(C)京都新聞

中小会社が知恵を絞って以上のようなアイデア商品を出している。大メーカーもそれに倣い、たとえば景観になじむ色の太陽光パネルを開発する、などしているとのことだ。

 
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