2011年9月 | 太陽光発電 何でも情報


2011年9月

ドイツ向けのギリシャの大規模太陽光発電計画

2011年09月05日

朝日新聞サイトの8月28日付け時事通信社記事”ギリシャで太陽光発電計画=「脱原発」の独に販売―地元紙”から一部を引用する。

27日付のギリシャ紙タネアは、同国政府が国内で計2万ヘクタールの太陽光発電施設を整備し、ドイツに電気を売却する計画を進めていると報じた。景気回復の起爆剤としたいギリシャと、「脱原発」で代替のエネルギー供給元を探すドイツの思惑が一致した形だ。AFP通信が伝えた。

ギリシャ神話の太陽神にちなみ「ヘリオス計画」と名付けられたプロジェクトは、推計予算総額200億ユーロ(約2兆2200億円)で、6万人分の雇用創出効果を見込む。パパコンスタンティヌ環境相は「ドイツは投資に大きな関心を持っている」と述べ、既に国外銀行と資金調達に向けた協議を開始したと明らかにした。(C)時事通信社

このブログでも以前書いたが、ドイツは福島原発事故を受けて原発からの脱却を決定した。そもそもドイツは脱原発を決定していたがメルケル首相になってから地球温暖化対策として二酸化炭素を排出しない原発を一定期間の限定付きで復活させていた。それを、原発事故を受けて早急に脱原発を決定した。

翻って日本。前首相は自身の生き残りのためだけに脱原発を訴え、新首相は早速原発復活を目論んでいる。日本の市民の大半の意見は、(その時期の相違はあるものの)脱原発であると思われるにもかかわらず。人類は原子力エネルギーをコントロールできないことは福島原発で証明されたのに、また愚を繰り返すつもりだろうか。

それはともかく、ドイツは脱原発を決定した。ドイツは国内の原発分の電力を早急に確保しなければならない。当面は原発大国のフランスから電力を購入するつもりだがそれでは根本的な解決にはならない。そこで、今日の引用記事のとおり、ギリシャが大規模な太陽光発電設備を建設しその電力をドイツに売る計画が検討されている。

ギリシャといえば日照が多いイメージだ。太陽光発電には適した国であると思われる。そのギリシャが、2万ヘクタールにも及ぶ太陽光発電設備を建設する計画だ。引用記事によればこれは国家が主導しているプロジェクトのようだ。このプロジェクトが実行されれば、6万人もの雇用創出も見込まれる、とのことだ。この費用は約2兆2200億円というから膨大な金額だ。国家財政が危ういギリシャにとって可能なプロジェクトなのかどうか少々疑問になる。赤字のギリシャがそこまでは費用を捻出できないだろうから、ドイツまたはドイツの銀行が投資するかが重要になってくる。その交渉は既に開始されたとのことだ。

ドイツが自然エネルギー派生の電力を大量に購入することを想定したこのようなプロジェクトが今後、ヨーロッパでは今後複数出現することが予想できる。

車の屋根に有機薄膜太陽電池

2011年09月08日

SankeiBizサイトの9月2日付け共同通信記事「世界初の塗料型太陽電池車 独ダイムラーが共同開発」から一部を引用する。

ドイツ自動車大手ダイムラーと化学大手BASFは1日、車体に塗る形で備え付ける「有機太陽電池」を使った電気自動車を共同開発したと発表した。両社によると、同電池を使った自動車は世界初。13日からフランクフルトで始まるモーターショーで公開する。

発表によると、有機太陽電池が採用されるのは小型車「スマート フォービジョン」。車の屋根に透明な有機化学染料を使った。従来の充電型の電気自動車と違い発電が可能なため、長距離走行が可能になった。
...(C)共同

塗る太陽電池、即ち有機薄膜太陽電池については、このブログの直近では8月19日記事「金沢大が開発中の有機薄膜太陽電池」に書いた。その開発中の有機薄膜太陽電池は、コストを下げられる製法なのだが変換効率が2~3%と、かなり低くで実用には遠いものだった。またこのブログの7月20日記事「塗る太陽電池」では、三菱化学が開発した、変換効率10.1%という、薄膜シリコン型に迫る変換効率の有機薄膜太陽電池について書いた。

今日の話題は、その有機薄膜太陽電池がいよいよ実用化され、自動車に搭載される、という話題だ。開発したのは、ドイツのダイムラーとBASF。BASFはドイツの化学大手会社だが、筆者の年代ではカセットテープのメーカーとして記憶に残っている。その両社が開発した有機薄膜太陽電池は透明で、小型車スマートの屋根に塗る、とのことだ。

従来の電気自動車(EV)とは異なり発電しならが走行できるため長距離走行が可能になった、とある。ここで疑問は、車の屋根の面積程度の有機薄膜太陽電池で、「長距離走行が可能になる」ほどの出力が得られるのだろうか。スマートはそうは大きくない車だ。屋根の面積を2平方メートルと仮定し、この有機薄膜太陽電池の能力を結晶型シリコンタイプ太陽電池の半分と仮定したとき、出力は約0.2キロワット弱だ。この出力で「長距離走行が可能になる」だろうか、疑問は残る。

とはいえ、塗料に有機薄膜太陽電池を塗り走行しながらの発電・充電が可能な車の登場は、有機薄膜太陽電池にとって大きな可能性のあることを明示している。

蚊の引き寄せと太陽光発電

2011年09月12日

このブログは太陽光発電の関連話題であればすべて記事にする。今日の引用記事は、少し古いが朝日新聞サイトの7月27日CNN記事”「靴下の悪臭」で蚊を退治、タンザニアの研究者が合成に成功 ”。太陽光発電には全然関係なさそうだが、少し関連する。

タンザニアの研究チームがマラリアの原因となる蚊の撃退を目指し、汚れた靴下の臭いを化学的に合成して蚊を引き寄せる研究を進めている。

研究者のフレドロス・オクム氏は「目標はマラリアの撲滅にある」と説明する。同国のイファカラ衛生研究所が開発した溶液は、人間の足から出るのと同じような臭いを発するが、蚊を引き寄せる力は人間のものより4倍強力だという。この溶液は、屋外の蚊の駆除を目指した「蚊取りボックス」に利用される。同ボックスは太陽光発電式のファンでの臭いを撒き散らし、蚊を誘い込む。つかまえた蚊は箱の中に閉じ込め、化学薬品で退治する。

オクム氏によれば、蚊は人間を見てやって来るわけではなく、汗をかいた時に出る乳酸などの物質に引き寄せられる。そこで化学的に物質を合成し、「汚れた靴下のような臭い」を再現することに成功した。...

...アフリカでは年間約80万人がマラリアのために死亡しており、その多くを子どもが占めているという。(C)CNN

アフリカで年間80万人の命を奪っているマラリアを撲滅するため、その原因となる蚊を撲滅するプロジェクトの話題だ。次の原理だ。

屋外に設置する「蚊取りボックス」中には蚊を引き寄せる物質の入った溶液が入っている。その臭いを、太陽光発電によるファンで周辺に撒き散らす。その臭いに引き寄せられた蚊はそのボックスに誘い込まれ、最終的に化学薬品で退治される。

その蚊を引き寄せる臭いを出す液体が上記引用記事のメインテーマだ。今回開発されたこの液体は、人間の足から出る臭いと同じような臭いで、蚊を引き寄せる能力は人間の足の臭いの4倍にものぼるそうだ。もちろんその液体は、化学的に合成される。

この記事からは、太陽光発電から得られた電力を蓄電池に蓄えるのかどうか、定かではない。日本製なら当然、小さなリチウムイオン電池でも内蔵するところだろうが。この周辺の製品、ビジネスチャンスかもしれないし、人道援助にもなるだろう。

 
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