2011年3月 | 太陽光発電 何でも情報


2011年3月

停電と太陽光発電

2011年03月28日

現在、東京電力から電力供給を受けている人たちは計画停電で不便を強いられている。夏は電力不足がさらにひどくなり、停電の強化も予想されている。そこで、次のように考えるかもしれない。

「停電で不便なので、太陽光発電を設置しよう。太陽光発電さえ設置すれば、日照があればエアコンも使える。夏でも太陽光発電のある我が家だけはエアコンを動かして涼しい我が家、だ。」

残念ながらこの考えは誤りである。確かに一般家庭に太陽光発電設備があれば停電時も電気は使える。しかしそれは、あるコンセントからの計1.5Kwまでの電力のみ使用可、なのだ。

電力会社側が停電になると、太陽光発電の機器の一つであるパワーコンディショナーの決められた動作で、太陽光発電側も停止となる。そこで、パワーコンディショナーのスイッチで、太陽光発電を「自立運転」モードにする。(この自立運転に切り替えるやり方は各メーカーにより異なる。)

いったん自立運転になると、通常はパワーコンディショナー中のコンセントから、最大計1.5Kwの電力を使用することができる。

もちろんこのときの必要条件は、日照があり太陽光発電がそのコンセントにつながれた機器の電力以上を発電していることだ。(厳密には、パワーコンディショナーを動作させる電力も必要だ。)日照が低下して発電量が使用電力を下回ると、パワーコンディショナーが自動的に停止するため、そのコンセントからの電気は使用できなくなる。

真夏、太陽がさんさんと照って発電量はMAX(たとえば4Kw)なのに停電時は特定のコンセントからの最大1.5Kwしか使えず、家のエアコンも使えないという状況は、高価な太陽光発電システムを設置したのに悔しい。しかし現在の一般的な太陽光発電機器の機能ではこのような動作しか有り得ない。

この話題については、自立運転の手引きがわかりやすい。

シャープの太陽光発電携帯充電装置

2011年03月29日

今回の東日本大震災で、さまざまな企業が被災者を支援している。このブログは太陽光発電なので、太陽光発電関連の支援の話題。3月18日付の読売新聞サイト記事「シャープ、発電装置250セットを被災地に」から一部を引用する。

シャープは25日から、太陽光発電パネルと蓄電池を組み合わせた発電装置計250セットを被災地に順次送る。停電で携帯電話が充電ができず、通信手段を断たれている避難所の被災者らを支援する。

縦1・3メートル、横1メートルの産業用太陽光パネルで作った電気を、新神戸電機(東京)製の産業用鉛電池にためる仕組み。消費電力が大きい家電製品には不向きだが、携帯電話なら1セットで約120台を充電できるという。被災地の要望に応じ、消費電力の小さいLED(発光ダイオード)照明器具を送る準備も進めている。

太陽光発電パネルと蓄電池が接続されたシステムで、携帯電話の充電を主目的とする。3月25日の同新聞サイトにもこの話題が掲載され、そちらの記事には概念図がある。その記事中の追加情報としては、

これはシャープが震災発生後に新神戸電機や関連企業と共同で企画、製作したものだという。

シャープさん、政府と違って行動が速く非常にすばらしい支援と思う。

この装置の太陽光パネルのサイズは1m×1.3mとのことなので、通常の太陽光パネルのサイズにほぼ等しい。ということは、出力は200w程度だろう。この電力では、蓄電池を併用した上で携帯充電程度しか使えないだろうが、電気の復旧していない地域では非常に役立つことが期待できる。

話は少しそれるが、我家では防災用の手回し発電装置の付いたライト&ラジオがあり、それに携帯充電用の端子も付いている。このような防災グッズは各家庭に備えておくべきだろう。

太陽光パネルを貼ったトラックで支援

2011年03月30日

今日も昨日に引き続き、太陽光発電関連の東日本大震災被災者支援の話題だ。毎日新聞サイトの3月25日記事「太陽光発電で被災者支援」から一部を引用する。

NPO法人そらべあ基金など6団体・社は、毎日新聞社と共同で被災地への支援として、ソーラーパワートラックを利用した電力支援を始めました。ソーラーパワートラックは、電気の通じていない被災地で携帯電話やパソコンの充電に使える電力を供給することができます。トラックは25日には宮城県石巻市に到着しました。

このソーラーパワートラックは、20wの太陽光発電パネルを250枚搭載し、5kwの発電が可能です。蓄電池容量は最大で2340Ahです。このトラックで避難所を巡回しています。

ソーラーパワートラックの派遣と物資の支援を目的として、1口10万円で寄付の募集をしております。...

支援先:宮城県、岩手県の予定
支援開始時期:3月24日
目標金額:200万円以上

【協力団体】
NPO法人そらべあ基金、NPO法人エコロジーオンライン、NPO法人ソーラーシティ・ジャパン、NPO法人Point Green推進環境会議、イーソリューション、キシムラインダストリー

太陽光パネルと蓄電池を積んだ「ソーラーパワートラック」が被災地を巡回する、という話題。トラックに積んだ太陽光パネルは5Kwの発電能力があるそうだ。5Kwといえば家庭用太陽光発電システムなら大型に属する。それに加え、最大2340A時の蓄電池も搭載している、とのことだ。

トラック写真のとおり、トラックの側面や前上面に太陽光パネルが貼り付けられている。この写真では見えないが、上面にもあるに違いない。

記事によれば、20Wの太陽光パネルとあるので、これは通常の太陽光パネルの1割の能力だ。ということは、小さいパネル、ということだ。事実、写真を見てもかなり小さなパネルだ。トラックに効率良く太陽光パネルを貼り付けるには、小さなパネルにしたほうが有利だからだろう。

トラックの全面に太陽光発電パネルを貼り付けると、出力は5Kwにもなることは初めて知った。

太陽光発電余剰電力の買取価格

2011年03月31日

4月以降の太陽光発電の売電価格、正式には余剰電力買取制度における買取価格が決まった。昨日、3月30日の資源エネルギー庁の告示だ。その太陽光発電の余剰電力買取制度における平成23年度の買取価格の決定についてによれば、新価格は次のとおりだ。

平成23年4月から適用される買取価格は、住宅用(10kW未満)は42円/kWh、非住宅用等は40円/kWh(ダブル発電の場合、住宅用:34円/kWh、非住宅用等32円/kWh)です。

「買取価格」とは電力会社から見た価格、一般に言われている「売電価格」は、太陽光発電を導入した側から見た価格で、当然同一価格だ。

この余剰電力買取制度は2009年11月から開始された。本日(2011年3月31日)までその価格は同一で、次の価格だ。

平成22年度までに電力会社へ契約申込みを行った場合の買取価格は、住宅用(10kW未満)は48円/kWh、非住宅用等は24円/kWh(ダブル発電の場合、住宅用:39円/kWh、非住宅用等:20円/kWh)での買取価格が10年間適用されることとなっております。

わかりやすく表にすると、次のとおりとなる。

    2011年4月1日~ ~2011年3月31日
太陽光発電のみ 住宅 42円/kWh 48円/kWh
非住宅 40円/kWh 24円/kWh
ダブル発電 住宅 34円/kWh 39円/kWh
非住宅 32円/kWh 20円/kWh

この表で大事なポイントは、「住宅」では売電価格が1kWh当たり48円から42円に1割ちょっと値下げになった、ということだ。一方、「非住宅」では24円から40円と、ほぼ倍になったことが大きな特徴だ。

「住宅」向けの価格が安くなった理由は、太陽光発電が普及しつつあり太陽光発電設備の価格が少し安くなったため、と考えられる。

「非住宅」とは、企業の建築物に太陽光発電設備を設置する場合、と考えて良いだろう。政府は、一般住宅よりは大規模な太陽光発電設備が期待できる企業に手厚く買取価格を設定した、と考えて良いだろう。

ちなみに「ダブル発電」とは、「太陽光発電の設置に加えて、太陽光発電以外の自家用発電設備等を併設している場合」とのこと。これは、太陽光発電以外に、エネファーム等の発電設備のある場合だ。これに該当する家庭はほとんど無いだろうが。

さて、太陽光発電設備が以前よりは少し安くなった今、この新しい買取価格で何年で元が取れるのだろうか?その試算が家電Watchサイト記事にあった。このページの下にあるによれば、約12年で元が取れる、という見通しだ。この新買取価格は10年、価格に変更の無いことが保障されている(だからこそ固定価格買取制度と言われている)。なお発電状況・電力使用状況によってこの12年という見積もりがかなり変化する可能性のあることは当然だ。

住宅用買取価格は上記のように残念ながら少し減額となった。しかしこのたびの原発事故で太陽光発電を急速に推進する必要が出て来たことは間違いない。ということは、この買取価格の枠組みは2012年4月からは変更となる可能性はあるだろう。

 
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