エコキュートの原理、利点、欠点

太陽光発電と相性の良いオール電化、そのオール電化でほぼ必須アイテムとなっているエコキュートについて説明します。

エコキュートとは

エコキュートを簡単に説明すると、エアコンの暖房と同じ原理でお湯を沸かす給湯器、ということが出来ます。正式名称は「自然冷媒ヒートポンプ式電気給湯機」で、関西電力の登録商標です。同じく電気を利用しますがヒーターでお湯をわかす電気温水器とは別物です。


エコキュートが同一原理のエアコンと異なる点は、冷媒に二酸化炭素を使う、ということです。いまはエアコンの冷媒に代替フロンを使用しますが、その代替フロンは二酸化炭素より約1,000倍も環境に負荷をかけます。その点でエコキュートはエコである、環境に優しいと言うことができます。


エコキュートの機器は、ヒートポンプユニットと貯湯タンクユニットの2つのユニットから成ります。ヒートポンプユニットの中で起きている原理は次のとおりです。


  1. 熱交換器のファンを回して、外気温以下となっている冷媒を暖めます。
  2. その冷媒をコンプレッサで強く圧縮します。その結果、冷媒は高温になります。
  3. 別の熱交換器で高温の冷媒の熱を使って水をお湯にし、そのお湯を貯湯タンクに送ります。
  4. 冷媒を膨張弁で急に膨張させます。この結果、冷媒は外気温以下となります。この過程を繰り返します。

冷媒に二酸化炭素を使い、かつ「2.」の圧縮で強く圧縮することで、高温を得ることができます。貯湯タンクのお湯の温度は80~90℃にもなります。ただ圧縮率は大気圧の約100倍とかなり高いので、エアコンに比べると耐圧性能が必要となります。ちなみに大気圧の約100倍とは、空気を約100分の1に圧縮する、と考えるとわかりやすいです。

エコキュートの利点

エコキュートの一番目の利点は、上記で述べたとおり、冷媒として環境にやさしい二酸化炭素を使用している、ということです。


二番目の利点は、使ったエネルギーの数倍のエネルギーの熱を得ることができる、ということです。これを聞くと、「エネルギーの保存則から言って、使ったエネルギー以上のエネルギーは得られないのではない」かという疑問を持たれる方もいらっしゃるか、と思います。もちろん、エネルギー保存則は成り立ちます。それは、大気の熱エネルギーを利用しているからなのです。上記原理の「1.」で外気温とほぼ等しい温度となった冷媒は、最終的に「4.」で外気温より低くなります。この温度差に相当する熱エネルギーは水へ移動したのです。この特徴を別の言い方でわかりやすく言うと、「エコキュートは、ヒーターのみを使用した電気温水器より少ない電力使用量で同じ温度を得ることができる」、ということもできます。この点でもエコキュートはエコなのです。

エコキュートの欠点

高圧となることで耐圧性能が必要となり、機械が複雑になり、その結果、価格が高価になってしまうことが最大の欠点です。


またエコキュートは原理的に外気温が高いときのほうが低いときより効率良く高温が得られます。通常エコキュートは電力会社との契約で電気は安いが外気温の低い夜間に動かさざるを得ないことは小さな欠点でしょう。ただオール電化で説明したとおり、電力会社とオール電化契約時、夜間と昼では電気料金単価が3倍違いますので、この欠点はそれほど表には出てきません。

エコキュートの補助金

国レベルの補助金制度があります。「エコキュート導入補助金制度」で、窓口は日本エレクトロヒートセンターです。2009年度の家庭用エコキュート設置の補助金は、1台当たり\41,000です。消費税分程度の少ない金額なのが残念です。

エコキュートのFAQ

お湯の温度は?


貯湯タンクのお湯の温度は80~90℃ですが、この高温のお湯が蛇口からは出ません。貯湯タンクのお湯の温度と、蛇口から出るお湯の温度は、別々に設定できます。


風呂の追い炊きは可能か?


風呂の追い炊きはできます。貯湯タンク中のパイプの中を風呂のお湯が循環して風呂を温める原理です。そのため、貯湯タンクのお湯の温度が下がることと、ガスほどは短い時間で追い炊きが出来ないことは認識しておく必要があります。

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