シリコン結晶系太陽電池の種類

太陽電池には十数種類のタイプがあります。その中で太陽光発電には通常、「単結晶シリコン太陽電池」、「多結晶シリコン太陽電池」、「HIT太陽電池」の3タイプが使用されます。これらはすべて、シリコン(ケイ素)から製造されます。そして、この3種類で太陽電池生産量の約9割を占めます。

シリコンの純度

一般の半導体に使用されるシリコンは極めて純度が高く、99.999999999%と、9が11並んだ純度(イレブン・ナインと言います)です。太陽光発電に使用される太陽電池も半導体の一種ですがここまでの純度は必要ありません。純度を下げると変換効率が下がりますが価格も安くなるメリットがあり、太陽光発電用には、99.9999%と、9が6つ並んだ純度のシリコンが使用されます。このシリコンを、SGS(ソーラー・グレード・シリコン)と言います。

単結晶シリコン太陽電池

古い歴史と実績のある太陽電池です。光により電気が発生する現象そのものは、1839年にベクレルにより報告されています。そして最初の太陽電池は、1954年、ベル研究所による単結晶シリコン太陽電池です。


さて単結晶シリコン太陽電池は、シリコンを溶かした炉に種となる結晶シリコンを入れ、それをゆっくり成長させた、シリコンの単結晶を使用します。単結晶、つまり全体がひとつの結晶なのでシリコン原子がすべて同一構造です。そのため変換効率が高いのが特徴ですが、価格も高い欠点があります。


ちなみに変換効率とは、入射した光エネルギーに対する出力電気エネルギーの割合です。この単結晶シリコン太陽電池の変換効率は、20パーセント程度です。

多結晶シリコン太陽電池

一般の半導体製造過程で出たシリコンの端材や、不良品を元に製造します。多結晶のため、変換効率は単結晶ほどは高くありません。しかし単結晶シリコンに比べれば価格が安いことから、太陽光発電に使用される太陽電池の中では一番多く使用されています。

HIT(Heterojunction with Intrinsic Thin-layer)太陽電池

単結晶シリコンとアモルファスシリコン薄膜とのハイブリッド太陽電池です。アモルファスとは結晶ではない物質の状態のことで、身近なものではガラスがあります。このHIT太陽電池の大きな特徴は、温度特性です。通常のシリコン太陽電池は、温度が上がると変換効率が下がるデメリットがありますが、このHIT太陽電池は温度が上がっても変換効率の低下はわずかです。従って、HITは高温となる夏場でも充分な変換効率が期待できます。


このHIT太陽電池は三洋電機が製造しており、他社にはない、両面で発電可能な製品もあります。その両面タイプは垂直に東西に向けて設置することも可能ですし、通常設置で反射光を利用して裏面からの発電も期待できます。

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